卜術(ぼくじゅつ)とは、偶然に必然性を見出し答えを導く占術です。
主に、今現在の人の気持ち・行動や直近の運勢を占うことに適しています。
また、過去ご紹介した命術と同様に、卜術もまた特定の占いの名称ではありません。
卜術には、偶然に必然性を見出すさまざまな種類の占いが含まれるんです。
今回は、卜術の歴史や起源、含まれる占いの種類、その詳細について解説します。
ぜひ参考にしてくださいね。
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卜術とは?
卜術とは、冒頭でも簡単にお伝えしましたが、偶然に必然性を見出し答えを導く占術。
具体的には、なんらかの道具を使い、情報に基づかない行動や選択によるシンクロニシティ(意味のある偶然の一致)で、質問に対する答えやアドバイスを読み解きます。
主に、人の気持ちに関わる事柄や、なにかを決断するときに多く用いられる占いです。
時とともにうつろう人の感情、行動の吉凶、変化する状況に関することなど、直近の運勢を占うことに適しています。
卜術の占いで代表的なものには、タロット占いや易があります。
また、花の花弁を一枚一枚摘んで「好き・嫌い」と異性の気持ちを占う「花占い」や、鉛筆を転がして試験の答えを占う「えんぴつ占い」、縦横の線を繋げて占う「あみだくじ」や、くじ引きの要素を持つ「おみくじ」なども、この卜術に該当するんですよ。
卜術の歴史や起源
卜術は、さまざまな占いの歴史からみて、おそらく最古の占術だと推察されています。
その起源は、紀元前19世紀頃のマリでおこなわれていたとされる「肝臓占い」の記録です。
歴史学的に証明されている占いの記録としては、これが最も古い占いであると考えられているんですよ。
肝臓占いとは、動物の肝臓の様子から、今後起こるであろう事象を予測する前兆占いの一種です。
古代メソポタミアでは、この肝臓占いが頻繁におこなわれていました。
なんの法則性も情報もなく、ただそのときに、たまたま開いた動物の臓器から答えを導きだすため、肝臓占いは卜術に含まれるといえるでしょう。
また、古代中国には亀の甲羅を熱して、生じたヒビの形状から吉凶や方位を占う「亀ト」という占いがあります。
さらに、この亀卜の結果を記録するために、甲骨文字というものが生み出されました。
そもそも、卜術の「卜」という字は、亀卜の様子そのものを表した文字なんですよ。
卜術の種類
卜術には、タロット占いや易など、さまざまな種類の占いが含まれるとお伝えしました。
卜術とされる占術は、私たちの身近にもいくつも存在しているんです。
この項目では、卜術の一種とされる占術のうち、代表的なものをいくつか具体的に解説します。
タロット占い
タロット占いは、タロットと呼ばれる合計78枚のカードを使って占う占術です。
78枚のカードは、「運命の輪」や「吊るされた男」など、なにかを象徴する絵が描かれた22枚の大アルカナと、トランプのように人物と持ち物の組み合わせが描かれた小アルカナ56枚で構成されています。
タロット占いは、西洋の卜術のなかではもっとも有名で、代表的な占いです。
占い方は、まず裏返したカードを決められた形に並べます。
そして、知りたい事柄について質問をした後、裏返されたカードを一枚ずつ開いていき、そこに描かれている絵柄で結果を占うんです。
タロットカードは、78枚それぞれに意味があることにくわえ、正位置か逆位置かによっても解釈が異なり、恋愛・人間関係・仕事など、さまざまなことについて占うことが可能となります。
タロット占いとは?歴史や起源、タロットカードの意味を徹底解説ルーン占い
ルーン占いとは、古代ゲルマン民族が文字として使用していたルーン文字を用いた占術です。
ルーン文字は、簡単に説明すると「呪術や儀式に使われる、神秘的な文字」のこと。
ルーン占いでは、このルーン文字が刻まれた25種類の石を使用し、選んだ石に刻まれた文字の意味から、神託やアドバイスを受けとります。
占い方は、25種類のルーン文字が刻まれた石を投げ、石が落ちた場所で結果を読み解く「キャスト」と、ルーン文字が刻まれた石を袋に入れ、そこから適当に取り出したものから結果を読み解く「スプレッド」の2種類。
このように、非常にシンプルな方法で、人間関係や直近の未来の運勢を占うことが可能です。
ホラリー占星術
ホラリー占星術とは、西洋占星術のひとつ。
西洋占星術では、生年月日などの情報から天体配置図のチャートであるホロスコープを作成します。しかし、ホラリー占星術には、生年月日などの情報は不要です。
ホラリー占星術の占いでは、いくつかの質問をもとにホロスコープを作成し、そこから答えを読み解きます。
ホラリーは英語で「horary」となり、この言葉は「時間の」という意味。
つまり、ホラリー占星術は「その時のことを占う占星術」になるんですね。
易(えき)
易(えき)とは、古代中国から伝わる儒教の経典「易経(えききょう)」をベースにした占術です。
易経は、森羅万象すべての要素を「太極(たいきょく)」といい、それを「陰(いん)と陽(よう)」のふたつに分け、さらに「八卦(はっけ)」という8つの要素に分けます。
占いの際は、八卦と八卦を組み合わせた「六十四卦(ろくじゅうしけ)」の要素を使用するのが一般的。
八卦に関しては、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という言葉を耳にした方も少なくないでしょう。
易占いでは、竹ひごに似た筮竹(ぜいちく)という50本の棒を使用し占います。
街中や駅前で露店のような形で占いをおこなっている人がいますよね。あれは、易者と呼ばれる易の占い師なんですよ。
梅花心易(ばいかしんえき)
梅花心易(ばいかしんえき)は、11世紀の中国・北宋時代に完成された占術で、「易」の一種になります。
易は、前項目でご説明したように、筮竹と呼ばれる棒を使い「掛」を出してものごとを占う占術。その分類は、大きく分けて「周易」・「五行易(断易)」・「梅花心易」の3つになるんですよ。
梅花心易は、易の3つの分類のなかで、もっとも卜術の要素が強い占いです。
易のように筮竹などの道具は使わず、そのとき目についたものの数から、掛を出して占います。
また、この「目についたもの」に決まりはありません。時計やカレンダー、花や動物の数など、どんな数字でも使用できます。
一般的なのは、「占いをしている日時」に、「名前の画数」もしくは「生年月日」の数字を用いる方法。
梅花心易では、現在の状況から直近の未来を占い、その背景を読み解きます。
六壬神課(りくじんしんか)
六壬神課(りくじんしんか)とは、およそ2,000年前の中国で完成された占術です。
また、日本においても平安時代から鎌倉時代にかけて、六壬神課は陰陽師の必修占術だったと考えられています。
現代でも有名な陰陽師・安倍晴明も、「占事略决(せんじりゃっけつ)」という、六壬神課の解説書を残しているんですよ。
六壬神課では、占いたい時刻の干支と、天文を組み合わせて、直近の運勢の吉凶を占います。
ただ、時刻から天文の情報を計算する「式盤」という簡易な器具を使用することもあり、その占い方については少々複雑。
占う際に式盤をしようすることから、六壬神課は卜術であるとともに、式占(しきせん)の一種でもあるんです。
卜術で占えること
卜術は、生年月日といった不変的な要素で占うものとは違い、偶然の中に必然性を見出し答えを導き出す占い。
そのため、生まれ持った性格や、運命といった不変的なものを占うことには適してません。
以前の記事でご紹介した命術が生まれつきの性格や能力、運命といったもの占うのに対し、卜術は質問に対しての答えを導きだすものになります。
たとえば…。
- 「気になるあの人の、本当の気持ちはどうなの?」
- 「今、自分はどんな選択をすればいいんだろう…」
卜術の占いにおいて気をつけること
卜術では、一度に何回も同じ質問について占うことはタブーとされています。
結果に納得がいかないからといって、何度も占うことはやめましょう。
ただし、占いから時間が経ち、状況が変化した際に再度占うぶんには問題ありません。
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今回は、卜術の内容から占いの種類、その歴史や起源をご紹介いたしました。
卜術の占いで有名なものは、タロット占いや易があり、子どもの頃によくやる花占いや、神社のおみくじなども、この卜術に該当します。
卜術は、生年月日といった不変的な要素ではなく、偶然の中に必然性を見出して答えを導き出すというもの。
とくに、今現在の人の気持ちや、状況に対する行動もしくは選択について占うのに最適です。
卜術の占いの種類は、シンプルなものから複雑な式が必要なものまでさまざまあり、自分の悩みにぴったりの占いはどれか迷うところ…。
また、複雑な占いを自分でやるには難しいですし、シンプルな占いは、シンプルだからこそ、占い方や解釈が難解な場合もあります。
そのため、一番のオススメは、プロの占い師に占ってもらうことでしょう。
プロの占い師なら、さまざまな卜術の占術の中から相談者の悩みに沿ったものを提案してくれますし、結果についてもより的確に伝えてくれます。
ときには、自分でも気が付かなかった深層に迫ったことを教えてくれることもあるんですよ。
「プロの占い師に占ってもらうのって、高いお金がかかるんじゃない?」
「忙しくて、占い師のところに行く時間がないんだけど…」
占いに興味はあっても、上記のような疑問や不安がある方もいらっしゃるでしょう。
そんな方にこそご紹介したいのが、メール占いです。
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