占いの中でも人気の高いタロットカード。
興味はあるけど、自分で占うのはちょっとハードルが高いかも…と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
タロット占いとは、文字通りタロットカードを使った占いの手法。
タロット占いと聞いて、どんなものなのかいまいちピンとこない…という方は少ないでしょう。
タロット占いは、webメディアや雑誌でもよく見かけるメジャーな占いです。
しかし、タロット占いについて、どこまでご存知でしょうか?
タロットカードで、どんなふうに占うのか、どんなことが占えるのか詳しく知っている方は、実はそれほど多くないんです。
そもそも、タロットカードから自分で意味を読み取って解釈するのは大変そうですし、カードにはたくさんの種類やデザインがあって、どれを使えばいいか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、タロット占いがどういうものか、起源やタロットカードの内訳、占い方、どんなことが占えるのかまでを解説します。
タロット占いを知り、自分で占いができるようになれば、悩みがあって少しでも早く結果を知りたい!と思った時にお金も時間もかけずに占うことができますね。
結果がわかるのが早いぶん、すぐ行動に活かすことができますよ。
また、人に占ってもらう時にも、タロット占いの知識があるのとないのでは大きく変わってきます。
たとえばスポーツ観戦などでも、少しでも自分がそのスポーツの経験がある場合、試合をみる視点が広くなったり、選手のすごさがわかったりと、より楽しむことができますよね。
同じように、少しでもタロット占いの知識や経験があれば、人に占ってもらう時にも、結果に対して深く考えたり受け取るものが増えたりします。
ぜひ最後まで読んでいってくださいね!
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タロット占いとは?
タロット占いとは、カードを使用しておこなう占いの一種。占いに使用するのが「タロット」(タロットカード)というカードのため、「タロット占い」と呼ばれています。
タロット占いは、78枚のタロットカードから、大アルカナという22枚のカードのみを使用して占う方法と、小アルカナという56枚のカードも合わせて占う方法、2通りの方法があります。
まれに56枚の小アルカナだけを使った占いもあるそうですが、あまり一般的ではありません。
占う際は、まずタロットカードを裏返して置きシャッフル。
その後、シャッフルしたカードから数枚を決められた形に並べます。
最後に、裏返しのカードを1枚ずつ開いていき、そこに描かれている絵柄で占いの結果がわかるというわけです。
タロット占いの基本は「シンクロニティ」
タロット占いは、シャッフルしたタロットカードの中から、無作為に数枚のカードを選び、選んだカードの組み合わせから占います。
その時々によって出る結果が変わるので、移り変わる人の気持ちや、自分の行動によって変わる近い将来を占うのに最適。
「たまたま選んだカードから占って、本当に当たるの?」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、タロット占いではシンクロニティという考えが基本。
シンクロニティとは、思考と現実が連動するような、偶然の出来事が起きる現象を指します。
たとえば、あなたはしばらく会っていない友人のことをふと思い出した数日後に、その友人から連絡が来たり…。
なにかがほしいと思った直後に、その商品が割引セールされているのを見つけたり…といった経験はありませんか?
つまり、現実に起こる事柄に対して、私たちは必ず事前になにかしらのサインを感じているのです。
この考え方をタロット占いに当てはめると、偶然選ばれたカードは未来に起こることのサインで、あなたにとって意味があり、人生の助けになる導き手といえますね。
次の項目では、タロット占いの歴史と起源についてご紹介していきたいと思います。
タロット占いの歴史と起源
タロット占いの起源は、古代エジプトや古代ユダヤだという説もあります。
しかし、これに学術的な根拠はなく、実際のところ具体的な発祥についてはわかっていません。
この当時タロットは、占いより主に現代のトランプのようなカードゲームとして使用されていたようですね。
記録によると、最古のタロットは、西暦1392年にシャルル6世が画家のジャックマン・グランゴヌールに作らせたものなんだそう。とはいえ、これも現存しているわけではないので、今のタロットと同じ図式だったのかまでは解明されていません。
図式がわかる最も古いタロットは、西暦1415年にフィリッポ・マリーア・ヴィスコンティ公爵が秘書に作らせた「ミンキアーテ版」のタロットの複製。
残念ながらこれも現存してはいないのですが、後世に複製が作られたため内容を知ることだけはできました。それによると、現在のタロットとは絵柄や名称、順列なども異なっていたようです。
実物が現存している中で最古のものは、北イタリアで15世紀半ば頃作られた「ヴィスコンティ・スフォルツァ版」のタロットでしょう。
これは世界中のコレクターが所持するタロットを総称したもので、1442年~1447年の間に作られたと考えられています。
また、「ヴィスコンティ・スフォルツァ版」のタロットと同時期に、北イタリアの貴族・エステ家が所持していた「エステ家のタロット」も有名。
この時代、貴族などのために画家が手書きで作成していたため、タロットは高価で希少なカードでした。
16世紀頃になると、木版画のタロットが量産され庶民へ出回り、世の中に普及していったようです。また、当時タロットによるギャンブルが流行し、風紀を乱すといった理由から何度も禁止令が出たんだとか。
その後、1650年頃のフランス・パリで、現在の「マルセイユ版」タロットとほぼ同じ図式を確立した「ジャン・ノブレ版」のタロットが作成されます。
この頃から、もっぱらゲームやギャンブルなどに使用されてきたタロットカードを、神秘的なものとして扱う風潮が高まっていきました。
さらに、最初の職業をタロット占い師とするエッティラが、1783年~1785年にかけてタロットと占星術を結びつける本を出版しました。
この本によって、「机上の占星術」としてタロットに大革命が起こります。
この時に、占い専用のタロット「エッティラ版タロット」が作成されたんです。
さらに、アーサー・エドワード・ウェイトの黄金の夜明け団の解釈を元にデザインした「ウェイト版タロット」の登場で、タロット史に第二の革命が起きたといわれています。
「ウェイト版」のデッキの特徴は、それまでただの数札とされていた小アルカナのカードに、大アルカナのような絵柄が創作されたことでしょう。
やがて、1972年にイギリスで作成された「アルフレッド・ダグラス版」タロットが登場したことで、現代のタロットのように、さまざまなモチーフやデザインを用いたタロットが市場に出回るようになったんです。
現代の一般的なタロットの種類は「マルセイユ版」と「ウェイト版」の2つ
タロット占いを始めるときに悩むのが、どのタロットカードを使うかですよね。
Amazonで「タロットカード」と検索すると、2万件以上の検索結果が出てきます。
そのため、
「たくさんありすぎて何を選べばいいかわからない…」
と困ってしまう方も多いでしょう。
現在、世界では大きくふたつのタロットカードが利用されています。
- ・マルセイユ版タロットカード
- ・ウェイト版タロットカード(ライダー版)
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
マルセイユ版タロットカード
1650年頃、ヨーロッパにて大量に作られていたマルセイユ版タロットカード。
生産地がフランスのマルセイユであったことから、この名前がつきました。
マルセイユ版のカードは、さまざまな絵柄の物が販売されていますが、ネコ、吸血鬼、アールヌーボ、魔法使い、妖精など、テーマにもとづいてデザインが統一されており、雰囲気もそれぞれまったく違います。
ただカードの枚数などの構成はどれも同じなので、自分の好みに合った絵柄を選べるのは嬉しいポイントですね。
ウェイト版タロットカード(ライダー版)
ウェイト版タロットは、イギリスからアメリカに広まったカードです。
これはロンドンのライダー社が販売を行ったことから「ライダー版」と呼ばれることもあります。
マルセイユ版のカードにさまざまな絵柄があるのに対し、ウェイト版のカードは独自のテーマを取り入れず、元祖のウェイト版タロットカードの絵柄を、そのまま踏襲して多少アレンジする程度です。
そのため、ウェイト版タロットはどれも似たような絵柄となっています。
絵柄のほかに、マルセイユ版とウェイト版の違いは、大アルカナの8番と11番が入れ替わっていること。
そのほかのカード構成は一緒です。
基本はマルセイユ版・ウェイト版の2種類ですが、トート版タロット、イーチンタロットという種類もあります。
ただし、この2種類はカード構成が大きく変わり、ほかの占い知識が必要になるので、初心者の方にはあまりオススメしていません。
番外編 トート版タロット
トート版タロットとは、イギリス生まれのオカルティスト(神秘学者)、アレイスター・クロウリーが出版した「トートの書」をもとに作られたカードです。
アレイスター・クロウリーは、その独特な風貌と世界観から、「世界でもっとも邪悪な男」と評された人物。
トート版タロットには、魔術的なシンボルを含んだ不思議な絵柄が多く描かれており、クロウリーのオカルト的思想を反映した「より魔術的なタロット」といわれています。
マルセイユ版・ウェイト版と違い、カードの構成や意味の名前が大きく異なるので、初心者の方が使うと混乱しがちです。
初めてタロットカードを購入するという方は、オーソドックスなマルセイユ版・ウェイト版のタロットを選ぶとよいでしょう。
タロットの各カードの詳細について
タロットカードは、冒頭でもご説明したように、大アルカナという22枚のカードに加え、小アルカナという56枚のカードを合わせた合計78枚のデッキです。
タロットは1枚1枚絵柄が違い、それぞれのカードが意味を持っています。タロット占いでは、占う時に選んだカードの絵柄から、占いたい事柄について読み取るのが基本。
また、タロットカードには「位置」があり、「正位置」と「逆位置」で意味も変化します。同じカードでも、位置によってはまったく別の意味になることがあり得るんです。
この項目では、大アルカナと小アルカナ、それぞれのカードの意味や特徴について説明します。
タロットカード 大アルカナ
タロットカードの大アルカナの「アルカナ」とは、ラテン語で「アルカーヌム(arcanum)」といい、直訳すると「秘密」という言葉で、「神秘」という意味合いも含んでいます。
19世紀頃、タロットが神秘的なものとして見られるようになってから使われだしました。
大アルカナは、全78枚のタロットカードのうち、「0」である愚者のカードを含め、「1」~「21」までの計22枚のカードのことを指します。
大アルカナのカードは簡単にいうと、「問題をざっくりと大きな視点で見て、それを教えてくれる」役割。
考え方の方向性を示したり、問題の本質を見つけることに適しています。
一般的に、タロット占いで大アルカナが出た場合、そのカードが示す事柄は一時的に終わったり軽視してよかったりする内容ではなく、重要な事柄で深い洞察が必要です。
タロットを学び始めるときはまず大アルカナの意味から勉強するのがオススメですよ。
それでは、大アルカナの各カードについて詳しく解説していきます。
0:愚者(THE FOOL)
「0」番のカードは、愚者(ぐしゃ、The Fool)。このカードには、旅人のような装いで歩く一人の男と一匹の犬が描かれます。愚者は数を持たないカードで、一説にはトランプのジョーカーの原型のカードだともいわれているんです。
この旅人のような姿で描かれる愚者には、目的を持ち旅をしているという解釈と、自由気ままに放浪している、という解釈が存在します。
愚者はタロット占いにおいては、正位置が「目的もなくさまようが、楽しい旅に」「運命を自身で切り開き、うまくやっていく」といった意味に。
逆位置だと、「あらゆるものに手を出し、結果すべて中途半端に」「配慮に欠ける無謀なおこないにより、なにも残らない」などといった意味になります。
- 【正位置】
- 自由/楽天的/無邪気/冒険家/純粋/可能性/発想力/天才
- 【逆位置】
- 軽率/無計画/夢想/無謀/わがまま/ネガティブ/落ちこぼれ/現実逃避
1:魔術師(THE MAGICIAN)
「1」番のカードは、魔術師(まじゅつし、The Magician)。日本では奇術師、手品師といった呼ばれ方もします。
この魔術師のカードは、時に大道芸人のような奇抜な服装で胡散臭く描かれていたり、偉大な術者が錬金術でなにかを創造しているように描かれたりするんです。
その机上には、棒(ワンド)・剣(ソード)・聖杯(カップ)・金貨(コイン)と、小アルカナを構成するモチーフが描かれています。これは、四元素を統合する力を持つことを象徴しているんですね。
また、スピリチュアル的な解釈だと、魔術師は錬金術師を表していて、「0」から「1」を作り出す能力があることを指しているそうです。
タロット占いにおいては、正位置が「無から有を生む出す才能」「独創的な手法を用い、確かな結果を生み出す」といった意味に。
逆位置では、「自信がなく優柔不断で、周囲に流されやすい」「消極的であり、なにも生み出すことができない」などといった意味になります。
- 【正位置】
- 創造/起源/可能性/才能/技術/自信/チャンス
- 【逆位置】
- 混迷/無気力/未熟/消極性/スランプ/裏切り
2:女教皇(THE HIGE PRIESTESS)
「2」番のカードは、女教皇(おんなきょうこう、The High Priestess)。日本語では、女祭司長や高位女神官といった呼ばれ方もします。
女教皇のカードに描かれているのは、水色の僧衣をまとい、胸元に十字架を掲げ、書物を手にする女性。この女性のモチーフは、伝説上の人物・女教皇ヨハンナだとされているそうです。
何故伝説なのかというと、カトリック教会で女性が司祭以上の職に就くことは認められていなかったため、女教皇が現実には有り得ない存在だから。
また、女教皇が手に持った書物は、ユダヤ教の聖書の教えであるトーラの書という解釈がなされており、これは「高度な知識や学問の象徴」とされています。
タロット占いにおいては、正位置が「勤勉で頭脳明晰」「行動するより頭脳を使うことが得意」といった意味に。
逆位置では、「理性的ではあるが、心に余裕がない」「頭でっかちで周囲に対する配慮が欠けている」などの意味があります。
- 【正位置】
- 知性/聡明/直観/感性/英知/判断/神秘/安心
- 【逆位置】
- 冷徹/批判/悲観/孤立/無神経/疑心暗鬼/無気力
3:女帝(THE EMPRESS)
「3」番のカードは、女帝(じょてい、The Empress)。このカードには、豪奢な服を身にまとい、王冠をかぶって玉座に座る女帝の姿が描かれます。
女帝は、手に黄金の錫杖(しゃくじょう)を持ち、かたわらには鷲の紋章が入った盾を携えた構図で描かれ、彼女の腰かけている玉座がまるで背中から生えた羽のように見えることが特徴です。
盾に描かれている鷹は王家の紋章として広く知られており、王冠とともに、権力を象徴しています。「2」番の女教皇が純粋に霊的な女性像なのに対し、女帝は霊的世界の中にある現実的要素を持つ女性像と位置づけられています。
タロット占いにおいては、正位置が「家族を大切にする、愛情深さ」「欲しいものはなんでも手に入れることができる、幸福の象徴」といった意味に。
逆位置では、「意志が弱く、欲張り」「独占欲が強く、嫉妬深い」などといった意味になります。
- 【正位置】
- 豊穣/繁栄/包容力/愛情/家族愛/母権/魅力/満足
- 【逆位置】
- 嫉妬/挫折/虚栄心/浪費/怠惰/虚言/怠惰/虚言/情緒不安定
4:皇帝(THE EMPEROR)
「4」番のカードは、皇帝(こうてい、The Emperor)。このカードには、王冠をかぶって玉座に座り、王しゃくを手にしている男性、すなわち皇帝の姿が描かれています。
数字の「4」は、方角(東・西・南・北)、四大元素、四則演算など、古来から人を方向づけてきた数字です。
カードの番号「4」は、皇帝があらゆる方向づけをおこなっている数字を与えられた権力者であることを表しています。
タロット占いにおいては、正位置が「成功を収める、社会的地位が高い」「周囲から指導者として尊敬されるが、孤独」といった意味に。
逆位置では、「自信過剰、権力を振りかざす」「傍若無人な振る舞いが周囲から反感を買う」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 支配/権力/成功/責任/安定/成就/達成/権威/男性的/責任感
- 【逆位置】
- 傲慢/過信/独断的/身勝手/孤立/未熟/横暴/無是帰任
5:教皇/法王(THE HIEROPHANT)
「5」番のカードは、教皇(きょうこう、The Hierophant)。日本語だと、法王や司祭長とも呼びます。カードには、赤い法衣をまとった教皇と二人の聖職者が描かれています。
これは、人々の罪を許し祝福する、教皇の慈悲を象徴しているんだそう。
「2」番のカードである女教皇が、聖書の一部であるトーラの書を手にしているのに対して、教皇はなにも持っていません。これは、教皇自身が「法」であることを示しているんです。
そして、書物の代わりに、教皇の手には十字架が三連に連なったような錫杖(しゃくじょう)が握られています。これは、キリスト教の教え「三位一体(神・キリスト・精霊)」を象徴していて、教皇の力が人間の霊的要素にまで及んでいることを表しています。
タロット占いにおいては、正位置が「寛大、無条件の慈しみ」「周囲から援助を得られる」といった意味に。
逆位置では、「周囲からの無理解」「視野の狭い行動、偏見」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 慈悲/尊敬/寛大/信頼/協調性/思いやり/法令/人徳
- 【逆位置】
- 保守的/虚栄/頑固/保守的/束縛/不信/固執/怠惰/躊躇
6:恋人(THE LOVERS)
「6」番のカードは、恋人(こいびと、The Lovers)。
恋人のカードは、もともとは単純に男女が恋愛を楽しむようなモチーフだったそうです。
ですが、時代を経るごとに絵柄や構図が変化しています。
たとえば、男女3人(男性1人、女性2人)の間に、背中に羽の生えた天使が弓をつがえている構図。
この2人の女性は、「意識・理性」と「本能・無意識」をあらわしているといわれていて、2人の間で優柔不断にふるまう男性をキューピッドが空から弓で射ろうとしています。
また、旧約聖書のアダムとイブの間に天使ラファエルが、背後に失楽園の原因となったリンゴの木や蛇が描かれているデザインも多いです。
タロット占いにおいては、正位置が「恋のときめき」「良好な対人関係、華やかな毎日」などといった意味に。
逆位置では、「刹那的な快楽」「軽薄な付き合い、目移り」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 恋愛/情熱/結婚/調和/共感/選択/継続/絆
- 【逆位置】
- 誘惑/不道徳/失恋/無視/空虚/空回り/無鑑賞
7:戦車(THE CHARIOT)
「7」番のカードは、戦車(せんしゃ、The Chariot)。このカードは、白と黒のスフィンクス、もしくは馬にひかれた二輪の戦車に、錫杖(しゃくじょう)を手にした王子が乗っている姿が描かれます。
まだ若い王子が目標に向かって一歩踏み出した場面、といったところでしょう。
数字の「7」には、運命・宿命・変容などが大きく影響しています。聖書の創世記では、神の7つの行為によって世界は創られますし、錬金術においても7というのは特別な数字です。
また、7が連なる「ラッキーセブン」は身近な言葉ですよね。
戦車のモチーフについては、太陽神アポロンの戦車だという解釈や、旧約聖書に登場する火の戦車だという解釈も存在します。
タロット占いにおいては、正位置が「スピーディーな展開、慌ただしさ」「遠出、前進」といった意味に。
逆位置では、「混乱、迷走」「一時停止」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 勝利/征服/成功/突進力/実行力/迅速/独立/解放/積極性
- 【逆位置】
- 暴走/失敗/独断/無知/劣勢/好戦的/挫折/自分勝手/傍若無人
8:力(STRENGTH)
「8」番のカードは、力(ちから、Strength)です。このカードには、純白、もしくは青い衣装を身にまとった女性が、ライオンの口元に手を置いている姿が描かれています。
女性が着ているのは、中世ヨーロッパにおける一般的な庶民の服装です。
これは、女性が特別な力を持たない、ただの人であることを表します。また、ライオンは、人間の動物的な本性の象徴。
自我意識ではコントロールできない本能(ライオン)を扱うには、仲介(女性)が必要という意味があります。
また、女性が特別な力を持たない人として描かれたのは「人間の力で本能を扱う」ということを暗示しているからなんです。
タロット占いにおいては、正位置が「有言実行、満足感を得る」「潜在的な力強さ、強い意志」といった意味に。
逆位置では、「コンプレックス」「強い脱力感、無気力」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 理性/自制/知恵/勇気/冷静/不屈/力量/持久力
- 【逆位置】
- 無気力/卑下/落胆/優柔不断/力不足/諦め/甘え
9:隠者(THE HERMIT)
「9」番のカードは、隠者(いんじゃ、The Hermit)です。このカードには、フードのついたローブをまとい、手には杖とランタンを持った老人の姿が描かれています。
ときに、老人のローブのフードがまるで道化師を連想させる奇抜なものとして描かれるため、「0」番のカードの愚者と関連付けて考えられることも。
放浪者を象徴する愚者が、長い旅の果てに隠者のカードに描かれた老人になった、と解釈されるわけです。
長旅を終えた者として、まさに放浪中である人々に対し先人の教えを説き、賢人の導きを与える存在という解釈もなされています。
タロット占いにおいては、正位置が「精神的な悟り、孤独」「内に秘める真摯な感情」といった意味に。
逆位置では、「心を閉ざす、他人を求めるが孤独」「自身の気持ちに向き合えない、悲観的」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 秘匿/精神/慎重/優等生/思慮深い/悟り/精神性/内観
- 【逆位置】
- 陰湿/閉鎖的/消極的/悲観的/邪推/劣等感/籠る
10:運命の輪(WHEEL of FORTUNE)
「10」番のカードは、運命の輪(うんめいのわ、Wheel of Fortune)。このカードには、中央に描かれた輪の周辺に動物が二匹、輪から独立した場所に一体の生き物が描かれます。
通説では、輪の右側ににいる動物はエジプト神話の登場する冥界の神・アヌビス、左側にいる動物はギリシア神話に登場する怪物・テュポンなんだそうです。
この二匹の動物はそれぞれ善と悪を象徴していて、輪が回転することで、善と悪、吉と凶が変則的であり、規則的に訪れることを暗示しています。
また、輪に鎮座している生き物は、エジプト神話やギリシア神話、メソポタミア神話に登場するスフィンクスで、神聖な力を象徴しているんです。
タロット占いにおいては、正位置が「大きな変化、幸運が舞い込む」「チャンスは一度きり」といった意味に。
逆位置では、「変化する関係、別れ」「期待外れ、すれ違う」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 運命/出会い/機会/転換期/幸運の到来/結束/解決/変化
- 【逆位置】
- 悪化/別離/降格/アクシデント/解放/すれ違い
11:正義(JUSTICE)
「11」番のカードは、正義(せいぎ、Justice)。このカードは、玉座に腰かけた女性が片手に剣、もう片手に天秤を持っている姿が描かれます。
この女性は、裁判の女神とも呼ばれていて、手にしている剣と天秤は「正義」の概念をイメージしているんだそうです。
女性が手にしている剣は、大天使ミカエルの断罪の証の剣。天秤は、ギリシア神話の正義をつかさどる女神・アストライアの神話に由来する天秤がモデルになっているとされています。
タロット占いにおいては、正位置が「正しい秩序、合理的な思考」「平常心を保つ」という意味に。
逆位置では、「ふたつの選択肢を両方選び、どちらも中途半端に」「動揺し、余裕をなくす」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 公正/公平/均等/平等/両立/善行/善意/誠意
- 【逆位置】
- 不正/不平等/不均等/不正/罪/一方通行/偏向
12:吊るされた男(THE HANGED MAN)
「12」番のカードは、吊るされた男(つるされたおとこ、The Hanged Man)。このカードには、カードの名前のとおり、手足を縛られ樹木に逆さ吊りにされている男性の姿が描かれています。
しかし、こんな状況にもかかわらず、吊るされている男性の表情は穏やか。
これは、男性が吊るされている状況を、誰かに強制されておこなっているのではなく、自ら受け入れていることを表しているんです。
つまり男性のこの状況は、強制された罰ではなく、なにかの儀式や修行のようなものであることを暗示しているんですね。
また、吊るされた男に金の入った袋を持たせ、聖書に登場するキリストを裏切った「ユダ」に見立てた構図も存在したようです。
タロット占いにおいては、正位置が「幸福、あるいは悟りのための試練」「試練を乗り越えた後の充実感」といった意味に。
逆位置では、「骨折り損のくたびれ儲け」「報われない事柄に苦悩する」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 忍耐/努力/奉仕/抑制/妥協/修行/試練/報われる苦労
- 【逆位置】
- 徒労/自暴自棄/やせ我慢/報われない苦悩/投げやり
13:死神(DEATH)
「13」番のカードは、死神(しにがみ、Death)。
このカードには、骸骨のような姿の死神が大鎌を手にしたいと思わしき人々を踏みつけにしている構図と、白馬にまたがった人物が甲冑から骸骨の顔を覗かせ、命乞いをする民衆を見下ろしているという構図があります。
骸骨として描かれる人物は「死」を擬人化したもので、他のカードのように特定のモデルやモチーフがあるわけではありません。
死神のカードは、概念である「死」と呼ばれる場合もあり、伝統的に不吉であるとされているんです。
タロット占いにおいては、正位置が「別れ、中止」「縁が薄れる、終焉」といった意味に。
逆位置では、「変化、再生、生まれ変わり」「腐れ縁」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 終末/破滅/終焉/消滅/停止/離散/死の予兆/強制的な終了
- 【逆位置】
- 再生/起死回生/新展開/覚醒/転生/上昇/起死回生
14:節制(TEMPERANCE)
「14」番のカードは、節制(せっせい、Temperance)。このカードには、羽の生えた高貴な装いの人物が杯をふたつ持ち、片方の杯からもう片方の杯へと水を移しかえている様が描かれています。
羽の生えた人物は、大天使ミカエルがモデルとなっていて、節度や規律、献身や慈愛を象徴しているんです。
また、ふたつの杯には、それぞれ陰と陽、火と水、男性性と女性性といった対極にあるものを表しているといわれ、「相反する要素が結合に至る様子」を表している構図だと解釈されています。
タロット占いにおいては、正位置が「バランス、均整がとれたもの」「癒し、安らぎ」という意味に。
逆位置では、「マンネリ、惰性」「不均等による違和感」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 調和/節度/循環/管理/自制/献身
- 【逆位置】
- 消耗/浪費/不均等/停止/惰性/乱れ
15:悪魔(THE DEVIL)
「15」番のカードは、悪魔(あくま、The Devil)。このカードには、頭には角を生やし、背中には蝙蝠をほうふつとさせる羽を生やした悪魔が剣を持ち、その前に鎖のついた首輪でつながれた一組の男女が描かれています。
角を生やし羽を生やし、猛禽類のような爪を持った悪魔は、「混乱」や「葛藤」の象徴。
そして、描かれる男女は、悪魔のしもべとされています。悪魔は混乱や葛藤によって人間をしもべに落とし、やがて滅亡へと誘う恐ろしい存在として解釈されているのでしょう。
タロット占いにおいては、正位置が「誘惑に負ける、裏切り」「嫉妬による怒り、依存する」といった意味に。
逆位置では、「解放され安堵する」「望ましい状況への変化」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 裏切り/堕落/拘束/誘惑/憎悪/嫉妬/憤怒/破滅/依存
- 【逆位置】
- 回復/覚醒/再生/執着を手放す/新たな出会い/生真面目
16:塔(THE TOWER)
「16」番のカードは、塔(とう、The Tower)。このカードには、高い塔に雷が落ち、嵐のなか人々が塔から落下していく様子が描かれています。
塔は、正位置・逆位置どちらでも凶となる唯一のカードで、タロットのなかでもっともネガティブなカードです。
塔のモチーフは、塔はキリスト教の教会(神の家)であり、直撃する雷は聖なる力(神の慈悲)であるという解釈と、聖書に登場する「バベルの塔の崩壊」を描いた構図であるという解釈があります。
タロット占いにおいては、正位置が「致命的な失敗、事故」「関係性の崩壊、自己破壊」といった意味に。
逆位置では、「緊張状態、不安感」「嫌な予感が的中する、アクシデント」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 破壊/破滅/崩壊/災害/悲劇/事故/惨事/喪失/トラウマ/自己破壊
- 【逆位置】
- 不幸/無念/屈辱/天変地異/アクシデント/緊迫/必要悪/不名誉/受難/不安定
17:星(THE STAR)
「17」番のカードは、星(ほし、The Star)。このカードには、裸体の女性が両手に壺を持ち、大地と泉(もしくは海)に水を注ぐ姿が描かれています。
また女性の後ろには、中央に大きな星があり、その周りを七つの星が囲んでいますね。この七つの星には、北斗七星説や北極星説、七惑星説などの説があるんです。
中央に描かれた大きな星は、回転する車輪を暗示しており、周囲の星々は、個人の多種多様なパーソナリティを暗示しているといわれています。
また、女性が手にしている壺ですが、大地に水をそそぐ行為は「地中の生命をはぐくむ」ことを象徴し、泉に水を灌ぐ行為は「流れを生み、水で満たす」ことを象徴しているんだとか。
タロット占いにおいては、正位置が「目標を達成する」「ロマンチック、夢、優しさ」「リラックス、恍惚」といった意味に。
逆位置では、「現実の厳しさ、高望み」「夢から醒める、幻滅」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 希望/ひらめき/直感/憧れ/目標/成就
- 【逆位置】
- 失望/絶望/失意/幻滅/無気力/高望み
18:月(THE MOON)
「18」番のカードは、月(つき、The Moon)。このカードには、夜空に人面の月が浮かび、地上から二匹の犬がそれを眺めている場面が描かれます。また地上には犬の他に、対になった建物が左右に並び立ち、犬の足元の水辺にはザリガニが浮かんでいます。
古来から月は女性を象徴して描かれることが多く、空に浮かぶ人面の月は母性を表しているんだそうです。また、一対になっている犬と建物は、心のなかの「試練」を象徴しています。
ちなみに、水辺に浮かんだザリガニは「いまだ試練を超えていない」ことを指し示しているんだそうです。
タロット占いにおいては、正位置が「不安定な心境、現実逃避」「焦燥感、トラウマのフラッシュバック」といった意味に。
逆位置では、「誤解への気づき、焦燥感からの解放」「トラウマを克服する」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 不安定/憂鬱/現実逃避/中途半端/欺瞞/洗脳/トラウマ/フラッシュバック
- 【逆位置】
- 過去からの脱却/好転/直感/希望/明晰/回復/トラウマの解消
19:太陽(THE SUN)
「19」番のカードは、太陽(たいよう、The Sun)。このカードは、人面の太陽が空に昇り、地上では白馬に無邪気な子どもがまたがっている場面が描かれているもの。
また、同じく人面の太陽のもと、地上で双子と思わしき子どもが戯れている構図などがあります。
さらに子どもの背後には、太陽の花といわれるひまわりが咲き誇っていますね。この構図が意味するところは、太陽・馬・子ども・ひまわりなど、生きる本能、あふれる生命力などです。
タロット占いにおいては、正位置が「エネルギッシュ、なにをやってもうまくいく」「天真爛漫で明るい、開放的」といった意味に。
逆位置では、「エネルギー不足、不調」「希望が絶望に、夢の実現が困難に」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 成功/誕生/祝福/無邪気/栄光/喜び/天真爛漫
- 【逆位置】
- 不調/落胆/衰退/失墜/悪化
20:審判(JUDGEMENT)
「20」番のカードは、審判(しんぱん、Judgement)。このカードは上空で天使がラッパを吹く姿が描かれ、地上には裸の男女が複数描かれています。
これは、聖書のなかの「ヨハネの黙示録」にある「最後の審判」がモチーフ。
「最後の審判」とは、世界の終末が訪れた後よみがえり、生前の行いに審判が下され、天国に行くのか地獄に行くのかが決められる儀式のことです。
ラッパを吹いている天使は「最後の審判」をおこなう大天使ガブリエルがモデル、そして、地上にいる裸の男女は、ラッパによってよみがえった人々であると解釈されています。
タロット占いにおいては、正位置が「諦めていたことの復活」「今までの努力が認められる」といった意味に。
逆位置では、「期待が裏切られる、肩透かし」「後悔や償い」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 復活/覚醒/結果/改善/再生/祝福
- 【逆位置】
- 悔恨/罰/再起不能/警告/消滅/暗闇/償い
21:世界(THE WORLD)
「21」番のカードは、世界(せかい、The World)。このカードには、一糸まとわぬ姿の女性が中央に描かれ、その周りを輪になった月桂樹が取り囲んでいる場面が描かれています。
また、カードの四隅には、それぞれ天使、鷲、牛、ライオンが配置されていて、これは聖書の福音記者の象徴なんだそうです。
中央の描かれた女性は、運命の女神フォルトゥーナという説もあれば、両性具有、もしくは、神とする説もあるのだとか。世界のカードは、「終わりであると同時に始まりでもある」ということを暗示しています。
タロット占いにおいては、正位置が「念願の成就、完成された世界」「精神的に満たされる、幸福感」といった意味に。
逆位置では、「惰性に流されやがて衰退する」「刺激が少なく変化もない、達成されない世界」などといった意味があります。
- 【正位置】
- 成就/完成/完全/完璧/永遠不滅/十分/理想郷
- 【逆位置】
- 衰退/堕落/低迷/未完成/調和の崩壊/惰性
タロットカード 小アルカナ
大アルカナ以外のタロットカード56枚を「小アルカナ」と言います。
小アルカナのカードはさらに「人物」のカードと「数字」のカードに大別。
トランプのように、1をエース、11~14までをそれぞれ、ペイジ(小姓)、ナイト(騎士)、クイーン(女王)、キング(王)にわけています。
人物のカードが示すのはそのまま人物ですが、数字のカードが示すのは「状況」。
つまり、小アルカナのカードでは、どんな人が関係してどんな状況にあるのかなど、問題をより具体的に占うことができるんです。
占いでは基本的に、大アルカナのカードで問題の大枠を読み取って、小アルカナのカードで具体的な部分をみていく、といった形になります。
大アルカナのみ使って占うやり方もあるので、78枚全てで占うのはハードルが高いな…と感じる初心者の方でも始めやすいのが嬉しいですね。
ただ小アルカナと合わせて占うことで、占いの表現が豊かになり、読み取れることも深くなってきますので、慣れてきたら小アルカナも使って占えると◎ですよ。
棒(ワンド、Wand)
棒(ワンド)は、棒、杖、こん棒を象徴するカード。バトンやステイブ、ロッドとも呼ばれるそうです。現代の通説でトランプのクラブに当たり、四大元素の「火」を象徴しているといわれています。
身体を支える杖や、武器、住居を作る際など、棒(ワンド)は人が生活していくなかで、さまざまな用途に用いられてきました。そのため、原始的な力を意味しているんですね。
剣(ソード、Sword)
剣(ソード)は、名前のとおり剣を象徴するカード。トランプのスペードに当たるもので、四大元素では「風(空気)」の象徴。
剣は、人の手によって研磨され作り出されるもの。そのため、技術や知恵の象徴といわれています。また、大アルカナでは「正義」のカードに剣が描かれていることから、権力の象徴でもあるとされているんですよ。
聖杯(カップ、Cup)
聖杯(カップ)も、名前のとおり聖杯を象徴しているカード。カップ、またはチャリスという呼び方もあります。トランプではハートに当たるものとされ、四大元素においては「水」を象徴しているそうです。
杯(聖杯)とは本来水などを入れる容器です。杯(聖杯)のなかの水は、人の感情や生命力の象徴でもあるといわれています。さらに聖杯は、大アルカナの「星」のカードや「制約」のカードにも登場していて、これは調和を意味することもあるんです。
また、聖杯は宗教的な儀式にも用いられる神聖なものの象徴ともいえます。
金貨(コイン、Coin)
金貨(コイン)は、硬貨や護符、皿を象徴しているカード。コインの他、ペンタクルやディスクという呼ばれ方もします。トランプではダイヤに当たるもので、四大元素の「大地」を象徴するものです。
金貨(コイン)の名称のひとつ、ペンタクルとは五芒星のこと。五芒星は、人間の頭、両手、両足を儀式化したものの象徴です。
このことから、金貨(コイン)のカードは、人間の生活・生態を表しているものだということがわかります。
タロットの占い方(スプレッド)の種類
タロットカードの種類を解説しましたが、この項目では、実際の占い方(スプレット)についてご紹介していきます。
タロット占いの手順は、まず、カードを裏返して机や台などの平面な場所に置いてシャッフル。じゅうぶんにシャッフルした後、そのなかから数枚を選んで並べてください。
占い方によって、使用する枚数や並べ方は変わり、この「並べ方」を「スプレッド」と呼びます。スプレッドには、広げる、または、のばすという意味があり、タロット占いの種類(並べ方)を総称して、「スプレッド」と呼ぶわけです。
スプレッドには、1~3枚と、少ない枚数で占いが可能なものもあります。
使用枚数が少ない場合は、小アルカナを除いた大アルカナのみのカードを使用して占ってもいいでしょう。
タロット占いのスプレッドは、非常に数が多く無数に存在します。
今回は、少ない枚数のタロットで簡単に占えるスプレッドから、オーソドックスなスプレットまでをいくつかご紹介しますね。
ワンオラクル
ワンオラクルは、1枚のカードを使用したスプレッドです。
ワンカードオラクルとも呼ばれ、選んだ1枚のカードがそのまま占いの答えになるという非常にシンプルな占い方です。
オラクルとは、「神のお告げ」という意味で、ワンオラクルは、まさに一問一答のような形で占える手軽な占いといえます。
- 【ワンオラクルでの占い方】
- 1.タロットカードを裏返しシャッフルします。
- 2.占いたいことを頭にイメージしながら、好きなカードを1枚引いてください。
- 3.選んだカードから、占いたい事柄に対するメッセージを読み解きます。
ツーオラクル
ツーオラクルとは、2枚のカードを使用した占いです。まず、シャッフルしたカードの中から2枚を選び、左右に並べましょう。
この時、左側に並べたカードが「対策」を、右側に並べたカードが「結果」をそれぞれ意味します。
ツーオラクルでは、右側のカード「結果」に対して、自分がどう動くべきかを左側のカード「対策」で知ることができますよ。
2枚のタロットを使用した占いは、この次の項目で解説する「シンプルクロス」の他に、「ツーマインド」というスプレッドも。
カードを左右に並べるツーオラクルに対して、ツーマインドでは、カードを上下に並べます。
この上下に並べたカードは、上のカードが「顕在意識(意識)」を表し、下のカードが「潜在意識(無意識)」を表しているんですよ。
- 【ツーオラクルでの占い方】
- 1.タロットカードを裏返しシャッフルします。
- 2.占いたいことを頭にイメージしながら、好きなカードを2枚引いてください。
- 3.選んだ2枚のカードを、横に並べます。
- 4.並んだカードの内容から、占いたい事柄に対するメッセージを読み取ります。
- 【ツーオラクルのタロット配置と意味】
- 左右にカードが並ぶツーオラクルの場合、右のカードが「対策」、左のカードが「結果」となります。この他にも二択の選択肢を用意して、〇〇を選んだ場合の結果は右のタロット、〇〇を選んだ場合の結果は左のタロット、という占い方も可能です。
上下にカードが並ぶツーマインドの場合は、上の「顕在意識(意識)」のタロットと、下の「潜在意識(無意識)」のタロットで、さまざまな事柄が占えます。
- 対人関係でいえば、「本音(潜在意識)」と「建前(顕在意識)」が占える、というわけですね。
シンプルクロス
シンプルクロスは、ツーオラクルと同様に2枚のタロットを使用して占うスプレッドになります。カードをシャッフルして、その中から2枚選ぶところまでは同じ。ツーオラクルと異なるのは並べ方です。
ツーオラクルがカードを横並びに並べるのに対し、シンプルクロスは、「クロス」という言葉のまま、2枚のカードを十字になるように重ねます。
- 【シンプルクロスでの占い方】
- 1.タロットカードを裏返しシャッフルします。
- 2.占いたいことを頭にイメージしながら、好きなカードを2枚引いてください。
- 3.選んだ2枚のカードを十字になるようクロスさせます。
- 4.十字に重なったそれぞれのカードから、占いたい事柄に対するメッセージを読み解きます。
- 【シンプルクロスのタロット配置と意味】
- シンプルクロスの十字に重ねられたカードの意味は、下のタロットが「原因」、上に重ねられたタロットは「対策」となります。
- 「原因」のタロットが、占いたい事柄、もしくは状況の原因を表したもので、「対策」のタロットによって対処法を知ることができる、というわけです。
ピラミッド
ピラミッドは、ピラミッド型にタロットを並べるスプレッドのこと。
一列目に1枚、二列目に2枚、三列目に3枚と、徐々に並べる枚数を増やしていき、合計6枚のタロットが三角のピラミッドの形となるんです。
このピラミッド型のスプレッドは、トランプ占いにも用いられるポピュラーな占い方でしょう。
ピラミッドは、現在抱えている悩みについての解決策を探る、もしくは現状を打破するための方法について知りたい場合に適した占いといえます。
- 【ピラミッドでの占い方】
- 1.タロットカードを裏返しシャッフルします。
- 2.占いたいことを頭にイメージしながら、好きなカードを6枚引いてください。
- 3.まずは1枚のタロットを置き、これを一列目とします。
- 4.一列目のタロットの下に、2枚のタロットを並べてください。これが二列目となります。
- 5.二列目の2枚のタロットの下に、3枚のタロットを並べてましょう。これが三列目です。
- 6.三列になったピラミッド型のそれぞれのカードから、占いたい事柄に対するメッセージを読み解きます。
- 【ピラミッドのタロット配置と意味】
- ピラミッドの三列に並べられたタロットは、「現状」「現在の状態」「解決法」と列によって知ることができる情報が分岐しています。
- まず、ピラミッドの土台部分に位置する3枚のカードがそれぞれ「現状」「現状となった原因」「現状に至った過程」。そして、中央の列の2枚のカードは「現在の状態」「現在の問題(障害)」、ピラミッドの頂上にある1枚のカードからは「解決法」を知ることができるんですよ。
ヘキサグラム
ヘキサグラムは合計7枚のカードで六芒星の形を作る、タロットの中で最も有名なスプレッドです。
ヘキサグラムのスプレッドでは、まず六芒星の一番真上にくる位置に1枚のカードを置き、次に右下、その次が左下。さらにその次に、一番真下にくるカードを置きます。
そして、左上、右上とカードを置いたのち、最後に中央に1枚のカードを置いて完成です。
カードの配置や順番には、それぞれきちんとした意味があります。
ヘキサグラムのスプレッドで占う際は、タロットとタロットの繋がりの意味もしっかりと読み解くようにしましょう。
- 【ヘキサグラムでの占い方】
- 1.タロットカードを裏返しシャッフルします。
- 2.占いたいことを頭にイメージしながら、好きなカードを7枚引いてください。
- 3.まず、1枚のカードを、六芒星の真上に配置します。
- 4.次に、右下に1枚のカードを配置します。
- 5.その次に、左下に1枚のカードを配置してください。
- 6.続いて、六芒星の真下に1枚のカードを配置します。
- 7.そして、左上へ1枚のカードを配置します。
- 8.さらに、右上へ1枚のカードを配置してください。
- 9.最後に、六芒星の中心にあたる場所に、7枚目のカードを配置します。
- 10.それぞれの場所に配置されたカード、その流れから、占いたい事柄に対するメッセージを読み解きましょう。
※ヘキサグラムの形や順番は画像を参照してください。
- 【ヘキサグラムのタロット配置と意味】
- 1番目(真上):「過去」…占う対象の事柄(人物)の過去
- 2番目(右下):「現在」…現在、現状の様子
- 3番目(左下):「未来」…そう遠くない未来(1か月~半年以内)
- 4番目(真下):「対策」…これからあなたがとるべき対策
- 5番目(左上):「環境」…占う対象の事柄(人物)を取り巻く環境
- 6番目(右上):「本心」…自分自身の本心、自覚のない本音
- 7番目(中央):「結論」…最終的な結論
ケルトクロス
ケルトクロスとはケルティッククロスとも呼ばれる、タロット占いの中でも有名なスプレッドです。
タロット占いの中でも著名なケルトクロスですが、その歴史はさほど古いものではありません。
タロット関連の書籍によって、タロットを並べる位置や順番が異なっている場合があるそうなのですが、基本的に「自分が占いやすい、もっともしっくりくる形」で占うとよいといわれています。
ケルトクロスでは、占いたい事柄、質問に対しての答えをより深く読み解きたい場合に最適でしょう。
- 【ケルトクロスでの占い方】
- 1.タロットカードを裏返しシャッフルします。
- 2.占いたいことを頭にイメージしながら、好きなカードを10枚引いてください。
- 3.次に、1~10枚のカードを、決められた配置に置いていきましょう。
- 4.それぞれの場所に配置されたカード、その流れから、占いたい事柄に対するメッセージを読み解きます。
※ケルトクロスのスプレッドの実際の形は複雑なため、画像を参照してください。
- 【ケルトクロスのタロット配置と意味】
- 1番目:「現状(現在の問題)」…現状、占いたい問題の現在
- 2番目:「現状に対する障害、もしくは援助」…現状の障害になるもの、もしくは援助について
- 3番目:「顕在意識」…自覚している事柄、建前
- 4番目:「潜在意識」…無意識下の本音、本心
- 5番目:「原因(過去)」…自身、問題についての過去、その原因
- 6番目:「未来」…自身、問題の迎える未来
- 7番目:「自身の意識(主観)」…主観的な自分自身の意識
- 8番目:「周囲の意識・環境」…周囲の意識、それに付随する環境
- 9番目:「希望、もしくは恐れなどの助言」…問題への希望や不安材料(恐れ)についてのアドバイス
- 10番目:「最終結論」…最終的な問題の結論
タロットカードを選ぶ時のポイント4つ
続いては、タロットカードを購入する際に選ぶ時のポイントについて詳しく見ていきましょう。
ポイントは大きく分けて4つになります。
①初心者は解説本が多い「ウェイト版」がオススメ
初心者の方は、最初はウェイト版で勉強した方がよいでしょう。
というのも、ほとんどのタロット占い解説本は、このウェイト版のタロットカードを利用して書かれているからです。
基本的なカードの構成は一緒でも、絵柄が違うと勉強しづらいですよね。
絵柄が気に入ったタロットカードを使いたいと思われる方も、最初はウェイト版からはじめるのがオススメですよ。
②「78枚入りのフルデッキ」を選ぼう
タロットカードは、大アルカナカード22枚と、小アルカナカード56枚の、計78枚がフルデッキ(1組)になっています。
大アルカナカードだけのセットを購入するのもありですが、小アルカナカードだけで販売されていることはあまりないので、小アルカナカードが欲しい時はフルデッキを購入する必要があるので注意です。
③サイズは12cm×7cmがスタンダード
タロットカードのサイズはメーカーによって異なりますが、スタンダードなサイズは12cm×7cm前後。
スタンダードではありますが、若干大きめなので、扱いづらいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
女性など手が小さい方には、9cm×6cmのタバコの箱くらいのサイズもオススメ。
これぐらいだとトランプを扱う感覚に近く、シャッフルもしやすいです。
④日本語説明書が付属したカードを選ぶ
意外と見落としがちなのが説明書の有無。
海外製のタロットカードを購入するときには、外国語の説明書とは別に、日本語の説明書が付属しているカードを選ぶようにしましょう。
とくに初心者は、日本語の説明書が必須なので注意して探してみてください。
またカードの基本的な意味だけではなく、使い方や実例などが掲載されたボリュームある解説書・入門書がセットになった商品もあるので、合わせてチェックするといいでしょう。
タロット占いでどんなことが占える?
タロットの歴史やカードの種類、占い方(スプレッド)についてご紹介しましたが、そもそもタロット占いはどんなことが占えるのでしょうか?
結論からいうと、タロット占いでは、自分自身の過去、現在置かれた状況・環境や、抱えている問題の原因を知ることができます。
簡単に言ってしまえば、自身に関することはある程度なんでも占えてしまうんですね。
さらに、具体的な問題の解決方法や、現状を打破するためのアドバイスも知ることができますよ。
とはいえ、あいまいな質問をしてしまうと、タロットからもあいまいな答えしか返ってきません。
そのため、具体的な答えを求める場合は「誰(対象となる人物)、何時(期間)、どのように(行動)」という風に、詳細な質問をイメージしてください。
そうすれば、きっとあなたの知りたい情報をタロットが知らせてくれるはずです。
しかし、そんな汎用性の高いタロット占いには、占えないことも存在します。
タロット占いで占えないこととは?
タロットは、汎用性の高い占いだということはお伝えしました。
しかし、そんなタロットにも、占うのに適さないことがあるんです。
賭け事(ギャンブル)に関すること
タロット占いでは、賭け事(ギャンブル)に関することは占えません。
「占えない」というのは正確な表現ではないかもしれませんが、そもそも賭け事は「選択」によって結果が変わってしまうもの。
たとえば、タロットで賭け事の結果を占い、勝利を意味するカードが出たとします。
タロットの結果を知ったことで、あなたのモチベーションは大きく変化し、占う前とは行動も選択も当然変わりますよね。
つまり、些細な変化が、悪い結果をもたらしてしまうこともある、ということ。
賭け事についてタロットで占いを試みることは、決していい結果を招かないんです。
賭け事をするのは、娯楽目的というのもありますが、主な目的はお金なはず。
そのため、賭け事の結果ではなく、「どうしたらお金が増えるか」などといった内容を占ってみるといいかもしれません。
人の生死にかかわること
タロットでは、人の生死にかかわることを占うことはできません。
前項の賭け事にかかわる占いと同じように、その人の「選択」に影響される事柄になります。
そのため、具体的な死期や寿命、病気などに関してもタロットで明確な答えを得ることは難しいでしょう。
しかし、生死に直接かかわることではなく、「病気にかからず長生きするためにはどう行動すればいいか」などといった内容であれば占うことは可能です。
悩みを抱えた方であれば、人生の生き死にについて考えてしまうこともあるでしょう。
そんなときも、どうか前向きな結果をタロットから受け取ってくださいね。
他人へ変化を求めることについて
タロット占いでは、他人へ変化を促すようなことは占えません。
タロット占いは、自身の過去や現在の状況から、問題解決への糸口を知るもの。
そのため、他人を変えることについて占うより、自身がとるべき行動などを占う方がより有意義だといえます。
また、「誰かを不幸にするにはどうすればよいか」などといったことを占うのもやめておきましょう。
そもそもタロットは、自分自身の過去や行動を見直し、明るい未来へ導いてくれるものなのですから。
タロット占いで運勢を占うor悩みを解消したい方へ…
タロットの歴史と起源、カードの種類や選び方、占い方(スプレッド)など、基本的な情報を解説しました。
占いに興味のある女性なら、一度はタロットカードで占ってみたいと思ったことがあるはず。
タロットは古い歴史のある由緒正しい占いの手法で、さまざまな悩みに対応し、問題解決の糸口となってくれますよ。
恋愛の悩みや対人関係の悩み、仕事や職場、家族などの悩み。ひとりひとり悩みの内容は違いますよね。
タロット占いは、さまざまな悩みに対応できる、汎用性のある占いです。自分の過去から、明るい未来のために今やるべきことや、目指すべきことを知ることができます。
長年お悩みを抱えている方や、解決したい問題に直面している方は、ぜひタロット占いを活用してみてください。
また、タロット占いは、プロの占い師に占ってもらうことをオススメします。
プロの占い師なら、あなたの悩みに寄り添った占い・カウンセリングをしてくれるので、より具体的な悩み、または問題の解決法を知ることができますよ。
とはいえ、現在コロナ過のため、世間は自粛期間中。そうそう占い師のもとに足を運ぶことはできません。
そんな問題も、メール占いなら解決。
メール占いなら、自宅にいながら占ってもらえるので、誰にも会うことなく占いや悩みの相談が可能です。
こんなご時世だからこそ、プロの占い師の手を借りて、幸せな未来を引き寄せてください。
当サイトでは、数あるメール占いサイトの情報を網羅して掲載。その中から、当たると評判の占い師を厳選しランキング形式の記事でご紹介しております。
実績のある占い師に、正しい方法で占ってもらいましょう。
「メール占いの料金って高い?」
「どんな占い師さんが在籍してるの?」
など、メール占いに対する疑問をお持ちの方もいるでしょう。
このサイトでは、メール占いを中心に、当たると口コミで評判の占いサイトを多数紹介しています。
もしご興味がある方はぜひチェックしてくださいね。